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日本でメガロドンの歯の化石は見つかる?

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日本国内でメガロドンの歯の化石は見つかる可能性はあるのでしょうか?

この記事では「日本でメガロドンの歯の化石は見つかる?」について、掘り下げてみたいと思います。

「メガロドンって何?」という方から、「もしかしてうちの近所でも見つかるかも?」と期待している方まで、ぜひ最後までお付き合いください。

1. メガロドンってどんなサメ?

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まずは「メガロドン」について、簡単におさらいしておきましょう。

メガロドン(Otodus megalodon)は、およそ2300万年前から360万年前にかけて生息していた、史上最大のサメで、現在では絶滅しています。

その大きさは、推定で最大20メートルにも達したと考えられています。現在のホホジロザメが最大6メートル程度ですから、その3倍以上となり、想像を絶する巨大さです。

映画「ジョーズ」で有名なホホジロザメと比べると、その顎の力も格段に強力だったとされています。まさに、当時の海で食物連鎖の頂点に君臨していた「海の王者」でした。

しかし、なぜメガロドンが絶滅してしまったのか、その理由はまだ完全には解明されていませんが、海氷の形成による海面温度の低下、海水温低下、そして餌となるクジラの減少などが原因として考えられています。

メガロドンの存在を示す最も確実な証拠は、なんといってもその巨大な「歯の化石」です。

現生のサメと同様、メガロドンも一生のうちに何度も歯を交換します。そのため、死んだ後も多くの歯が海底に沈み、化石として残されたのです。

大きいものだと、手のひらサイズを超えるものも珍しくありません。この巨大な歯の化石を見つけた時、古生物学者たちは「この歯の持ち主は一体どれほど巨大なのだろうか?」と驚愕し、研究が始まったと言われています。

関連記事:メガロドンの絶滅理由は?

2. メガロドンの化石はどこで見つかる?

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これまでにメガロドンの歯の化石は、以下の場所で見つかっています。

  • アメリカ/サウスカロライナ州
  • アメリカ/ノースカロライナ州
  • アメリカ/フロリダ州
  • チリ
  • ペルー
  • オーストラリア
  • 日本

など、世界中の様々な場所で見つかっています。特に、かつて浅い海だった地層から多く発見される傾向にあります。

メガロドンは温暖な海域を好んで生息していたと考えられており、当時の海岸線や海底だった場所で現在では陸地になっているエリアが「メガロドンの歯の化石の宝庫」となっているのです。

関連記事:メガロドンの歯の化石はどうやって採掘される?

3. 日本でメガロドンの歯の化石は見つかるのか?

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実は、日本でもメガロドンの歯の化石は複数見つかっています。

しかし、メガロドンの化石は、日本全国どこでも見つかるわけではありません。特定の地層、特定の地域に集中して発見されています。

なぜなら、メガロドンが生息していた時代(新生代新第三紀中新世から鮮新世)に、海だった場所でなければ、化石は形成されないからです。

日本の地質は非常に複雑ですが、この時代に海だった地層は日本各地に存在します。特に、メガロドンの化石が見つかっている主な地域は以下の通りです。

3-1. 埼玉県秩父エリア

埼玉県秩父エリアは、約1500万年前に「古秩父湾(こちちぶわん)」と呼ばれる深い海でした。このため、当時の海の生物の化石が多く見つかっています。

埼玉県秩父市にある「埼玉県立自然の博物館」には、この古秩父湾に生息していた巨大ザメの歯の化石が展示されています。

メガロドンと同時代に生息していた、近縁種のサメの歯の化石も多数発見されており、秩父地域は日本の古生物学において非常に重要な場所となっています。

3-2. 岐阜県瑞浪市

岐阜県もまた、海から遠い内陸の県ですが、約1700万年前には「瑞浪層群」と呼ばれる海底にありました。

この瑞浪層群からは、多種多様な化石が産出しており、その中にはメガロドンの歯の化石も含まれています。

瑞浪市には「瑞浪市化石博物館」があり、ここでは地層から見つかった様々な化石が展示されています。カルカロクレス・メガロドンをはじめとする古代のサメの歯の化石を見ることもできます。

3-3. 群馬県富岡市

群馬県富岡市も、埼玉県秩父エリアや岐阜県瑞浪地域と同様に、かつて海だった場所です。約1000万年前の地層からは、カルカロドン・メガロドンの歯の化石が見つかっています。

富岡市にある「群馬県立自然史博物館」には、日本で見つかったメガロドンの歯の化石が展示されており、その大きさに圧倒されます。

3-4. 茨城県常陸大宮市

茨城県常陸大宮市には、縄文人が発見したとされているメガロドンの歯の化石があります。

常陸大宮市にある「歴史民俗資料館大宮館」では、泉坂下遺跡で出土したメガロドンの歯の化石が展示されており、縄文人がメガロドンの歯の化石を見つけていたことがわかっています。

関連記事:メガロドンの歯の化石から見えてきた驚きの新事実

4. なぜ日本でもメガロドンの化石が見つかるのか?

メガロドンが生息していた時代、日本列島は現在とは異なる形状をしていましたが、現在の関東平野や中部地方の一部は海だったため、メガロドンの歯の化石が見つかっています。

当時の日本近海は、メガロドンの獲物となるクジラやアシカなどの海洋哺乳類が豊富に生息しており、メガロドンにとっては絶好の狩場だったと考えられています。

また、当時の日本近海には、メガロドンの近縁種である他の巨大ザメも生息していました。そのため、日本の地層からは、メガロドンだけでなく、様々な古代のサメの歯の化石が数多く発見されています。

事実、日本で見つかったメガロドンの歯の化石を展示している施設のほとんどは、メガロドン以外のサメの歯も展示しており、現在の日本周辺で多くのサメが活動していたことを示唆しています。

関連記事:メガロドンの全身骨格は存在するの?

5. メガロドンの歯の化石を見つけるには?

「私もメガロドンの歯の化石を見つけてみたい!」と思った方もいるかもしれません。

しかし、化石採集にはいくつかの注意点があります。

まず、化石採集は、許可なく行うと法的な問題になる可能性があります。化石が見つかる可能性のある場所は、博物館や自治体が管理している場所が多く、無断での採集は絶対にやめましょう。

また、化石は非常に貴重な学術資料です。もし偶然見つけた場合は、むやみに持ち帰ったりせず、まずは地元の博物館や専門家に相談することをお勧めします。

7. まとめ

日本でもメガロドンの歯の化石は見つかります。これまでに日本で見つかったメガロドンの歯の化石は、それぞれの地域にある博物館などに展示されているため、足を運んでみるとよいでしょう。

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