
メガロドンの歯の価値を見極めるポイント
メガロドンの歯の化石に関する価値基準は、一般的に以下のポイントが重視されます。
- 歯の状態
- 大きさ
- 形状
- 色
- 修復や加工の有無
この記事では、上記5つのポイントについて初心者にもわかりやすく解説します。
歯の状態
メガロドンの歯の化石では「歯の状態」が重要な価値基準になります。
具体的には、以下の5要素の状態が重要とされています。
- エナメル質
- 歯根
- 先端
- ブーレット
- セレーション
それぞれ詳しく見てみましょう。
エナメル質
エナメル質はわかりやすい価値基準のひとつです。歯の表面に滑らかな光沢が残っている物ほど価値が高いと判断されます。
一方、研磨加工によってエナメル質が残っているように見せかけることも可能なため、慎重な判断が求められます。
歯根
「歯根」も価値基準のひとつとされています。具体的には、歯根の両端に「ノブ(Nubs )」と呼ばれる突起があるかどうかが大きく影響します。
ノブが明瞭に残っている物ほど価値が高くなるとされていますが、とても珍しいため、なかなか遭遇できないでしょう。
先端
メガロドンの歯の化石では「先端」も価値を決める要素です。歯の先端が鋭利な状態かどうかが重要になります。
一方、歯の先端部分は、メガロドンが捕食する際に削れてしまいやすいほか、歯が地中などに埋もれている間に欠けてしまいやすいため、不完全な物が大半です。
ブーレット
「ブーレット(Bourrelet)」もメガロドンの歯の価値を左右します。ブーレットとは、歯根と歯の間にある薄い逆三角形の帯のことです。
ブーレットを有している固体は非常に少なく、ブーレットがきれいに残っている場合は、価値が大きく向上すると言われています。
セレーション
メガロドンの歯の化石では「セレーション」も重要なポイントです。セレーション(Serrations)とは、歯の両側にあるノコギリ状のギザギザのことで、捕食した獲物を食いちぎりやすくする機能があります。
「先端」と同様で、セレーションは削れたり欠けたりしやすいため、しっかり残っている物は珍しいでしょう。
大きさ
メガロドンの歯の化石は「大きさ」も重要なポイントです。基本的には、大きい物ほど価値が高くなると考えてよいでしょう。
特に、5インチ(12.70センチメートル)以上の物は、その大きさだけで十分な価値が認められます。
なお、大きさの基準として、以下のサイズが使われることが一般的です。
- 4インチ(10.16センチメートル)
- 5インチ(12.70センチメートル)
- 6インチ(15.24センチメートル)
サイズのカテゴリー分けに関する明確な基準はありませんが、アメリカのヤード・ポンド法による区分が主流になっています。
また、サイズが大きくなるほど重量も重たくなるため、重たい物も価値が高いと判断できます。
5インチ(12.70センチメートル)の物の重量は、4インチ(10.16センチメートル)の物よりも、2倍以上重たいこともあります。
形状
メガロドンの歯の化石は「形状」も価値基準の重要な要素です。例えば、全体にわたって割れや欠け、そして傷が少なく、フォルムが明瞭な物ほど価値が高くなります。
また、いびつな形をしている奇形の歯や、成長途中の歯、さらには滑らかに反っている物などは、ユニークな物として価値が高くなる可能性があります。
色
「色」もメガロドンの歯の化石に関する価値基準になります。メガロドンの歯の化石は、主に以下のカラーバリエーションに分けられます。
- 白色
- 青色
- 茶色
- 灰色
- 黒色
上記のなかでもエナメル質がわかりやすい黒色は価値が高くなりやすいでしょう。
一方で「何色だから価値が高い」といったように単純な要素ではないため、コレクターの好みが影響しやすい要素です。
修復や加工の有無
「修復や加工の有無」はメガロドンの歯の化石に大きな影響を与える要素です。
メガロドンの歯の化石は、一部分が損失または損傷している物が多いため、以下の方法が使われることがあります。
- 研磨
- 結合
- 修復
一方、修正や修復は必ずしも悪いことではありません。例えば、一部分の破損さえなければ希少な標本になり得る物は、あえて修復を施して展示または流通させることがあります。
仮に、全体の80%がオリジナルで、残り20%が修復だとした場合、その個体は許容範囲と解釈されることがほとんどです。
修正や修復が施された部分や、目的、そして理由を明らかにすれば、問題ないと考えるのが一般的であることを覚えておきましょう。
まとめ
メガロドンの歯の価値基準は、歯の状態、大きさ、形状、色、そして修復や加工の有無がポイントです。
この記事で紹介した内容を参考にして、あなた好みのひとつを探してみてください。